育休中のふるさと納税は控除上限が下がる【毎年やってきた私が、今年だけ慎重になる理由】

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育休中のふるさと納税は控除上限が下がる【毎年やってきた私が、今年だけ慎重になる理由】
目次

ふるさと納税は、我が家が毎年欠かさずやっている数少ない「やって損のない制度」のひとつです。実質2,000円の負担で各地の返礼品が届くのですから、使わない手はありません。

ところが今年、私は申し込みボタンを押す前に手が止まりました。育休に入ったからです

ふるさと納税の控除上限は「その年の所得」で決まります。育休で給与が止まり、収入の柱が非課税の育休給付金に変わると、上限は例年よりぐっと下がります。去年と同じ感覚で寄付すると、上限を超えた分はただの自己負担——「2,000円で済むはずが、数万円の持ち出し」になりかねません。

この記事では、毎年ふるさと納税をやってきた私が、育休中の今年だけ慎重に計算し直した理由と、損をしないための手順を当事者目線で解説します。


我が家の前提:毎年やってきたふるさと納税

私は30代・子2人の会社員です。家は賃貸・車なし。家計は徹底的に見直していて、ふるさと納税は「固定費の削減」ではなく「払う税金の一部を返礼品に変える」攻めの一手として、毎年使ってきました。

使っているのは楽天ふるさと納税です。理由は、普段の買い物で楽天経済圏を使っていて、寄付の履歴やワンストップ特例の申請まで、慣れた画面で一元管理できるからです。

ひとつ、最近の大きな変更に触れておきます。以前は寄付額に応じて楽天ポイントが付き、それも魅力のひとつでした。ところが、2025年10月1日から、ふるさと納税サイトが寄付に対してポイントを付与することは総務省の規制で全面的に禁止されました。お買い物マラソンの買いまわり対象からも外れています。つまり今は「ポイント目当てで多く寄付する」時代ではなく、返礼品の中身と控除上限の管理で淡々と選ぶのが基本になりました。この変更は、むしろ本記事のテーマ(上限を超えない範囲で堅実に使う)と相性がいいと感じています。

例年なら、年末に上限ぎりぎりまで一気に寄付して終わり。何も迷うことはありませんでした。

迷ったのは今年が初めてです。2026年の4月から育休に入ったからです。


なぜ育休中は控除上限が下がるのか

ここが記事の核心です。順番に分解します。

ふるさと納税の上限は「その年の所得」で決まる

ふるさと納税は、正確には「寄付」です。寄付した額のうち2,000円を超える部分が、所得税の還付翌年の住民税の控除というかたちで戻ってきます。

そして、いくらまで寄付すれば「自己負担2,000円」で収まるか——この控除上限額は、その年(1月〜12月)の所得(正確には住民税の所得割額)で決まります。所得が高い年は上限が高く、所得が低い年は上限が低い。とてもシンプルな仕組みです。

つまり、所得が下がる年は、ふるさと納税で得できる枠も縮むのです。

育休に入ると、課税される所得が激減する

育休中の収入は、二重の意味で「税金の対象から外れます」。

  1. 給与が止まる——育休中は基本的に給与の支払いがありません
  2. 育休給付金は非課税——代わりに受け取る育児休業給付金は、所得税も住民税もかからない非課税のお金です

この2つが重なると、育休に入った年は課税される所得そのものが大きく減ります。私の場合、2026年は1月〜3月分の給与はありますが、4月以降は育休給付金(非課税)が中心。課税所得は例年の数分の一になる見込みです。

→ 育休給付金が非課税で社会保険料も免除される仕組みは、育休中の社会保険料免除の記事で詳しく書いています。

所得が数分の一になれば、ふるさと納税の控除上限も数分の一。これが「育休中は上限が下がる」の正体です。

最悪のケース:年初から丸ごと育休だと、上限がほぼゼロになることも

私はまだ1〜3月に給与があったので上限が「下がる」程度で済みますが、1月から12月まで丸ごと育休という年だと話が変わります。

その年の課税所得がほぼゼロなら、そもそも納める所得税・住民税がほとんどありません。控除する元の税金がない以上、ふるさと納税をしても「実質2,000円」の恩恵は受けられず、寄付額がまるごと自己負担になります

「ふるさと納税はいつでも誰でもお得」と思い込んでいると、ここで足をすくわれます。育休に入る年・育休から復帰する年は、働いていた月数で上限が大きく変わると覚えておいてください。


私が今年やったこと:3つのステップ

去年までの「年末にまとめて」をやめ、今年は次の手順で進めました。

Step1:今年の「見込み年収」で上限を計算し直す

ふるさと納税の上限額は、源泉徴収票が出る年末を待たずに、今年の見込み年収で計算できます。私の場合は「1〜3月の給与実績+4月以降は給与ゼロ(育休給付金は対象外)」で見込み年収を出しました。

各サイトには控除上限のシミュレーターがあります。私が使っているのは楽天ふるさと納税のもので、年収などを入れるだけで上限の目安が出ます。

楽天ふるさと納税の控除上限額シミュレーターを使う

ポイントは入力する年収です。去年の年収ではなく、必ず今年の見込み年収を入れること。ここを去年の感覚で入れてしまうのが、育休中の一番ありがちな失敗です。かんたん版で大まかに、給与以外の所得や控除も加味して正確に出したいときは詳細版で——と使い分けると確実です。

育休給付金は年収に含めません(非課税のため上限計算には影響しません)。あくまで「課税される給与」だけで見積もります。

Step2:上限の8割くらいを目安に、余裕を持って寄付する

見込みなので、ボーナスの有無や復帰時期のずれで実際の所得は上下します。上限ぎりぎりを狙うと、少しでも所得が下振れしたとき超過分が自己負担になります。

そこで私は計算上の上限の8割程度にとどめました。育休中は何より「確実に2,000円で収める」ことを優先する、という考え方です。

Step3:共働きなら「配偶者の枠」も検討する

ここは家庭によります。ふるさと納税の控除は、寄付した本人の所得からしか受けられません。家族の分をまとめて一人がやる、ということはできません(支払い名義=控除を受ける人を一致させる必要があります)。

裏を返すと、配偶者が通常どおり働いていて所得があるなら、上限が下がっていない配偶者の名義でふるさと納税をするほうが、世帯トータルでは多くの返礼品を受け取れます。我が家も、育休で私の枠が縮んだぶん、世帯としてどう動くかを夫婦で相談しました。

※配偶者も同時に育休中なら、当然そちらの上限も下がっています。その年は「世帯として無理をしない」のが正解です。


見落としやすい落とし穴:ワンストップ特例と確定申告

もうひとつ、出産・育休の年に特有の注意点があります。ワンストップ特例の無効化です。

ふるさと納税には、確定申告をしなくても控除が受けられる「ワンストップ特例制度」があります。寄付先が5自治体以内で、各自治体に申請書を出せば使える便利な仕組みです。

ところが、確定申告をすると、ワンストップ特例の申請はすべて無効になります

出産した年は、医療費が高額になりがちです。出産費用や入院費がかさんで医療費控除を受けるために確定申告をする家庭は少なくありません。このとき——

  • ワンストップ特例の申請書を出していても、確定申告をした瞬間に無効化される
  • 無効になったふるさと納税の寄付金控除を、確定申告の中で自分で申告し直す必要がある

これを忘れると、せっかくのふるさと納税の控除が丸ごと反映されません。「ワンストップを申請したから大丈夫」と油断していると、医療費控除の確定申告で足元をすくわれます。

→ 出産でかかる費用と高額療養費の関係は、出産時に使える高額療養費制度の記事にまとめています。出産で医療費控除をする年は、ふるさと納税も確定申告にまとめる、と覚えておいてください。


我が家が毎年リピートしている返礼品

「上限が下がる」話ばかりだと気が滅入るので、最後に楽しい話を。枠が縮んだ年でも、選ぶものは変わりません。我が家が毎年リピートしている定番を紹介します。育休中の家計を意識して、「確実に使う・日持ちする・家族が喜ぶ」を基準に選んでいます。

※以下は私が実際に注文しているものです。返礼品は寄付額の改定や在庫切れ、提供終了が起こり得ます。申し込み時点の内容は各ページでご確認ください。

① トイレットペーパー(静岡県富士市・プレミアムシンラ)

これは何度もリピートしている日用品の鉄板です。必ず使うものをふるさと納税でまかなえるのは、家計目線で一番ムダがありません。再生紙100%ながら1ロール40mの長巻きで、収納のかさばりも抑えられます。1万円で48ロール(12ロール×4パック)から選べます。「返礼品で生活必需品を取りに行く」のは、育休中のように手取りが減る時期ほど効いてきます。

トイレットペーパー プレミアムシンラ(富士市)を見る

② 豚こま切れ(北海道更別村・北の凍れ豚)

300gの小分け真空パックで届くのが本当に便利です。大容量の肉は「一度に使い切れずに困る」のが定番の悩みですが、これは小分けなので使う分だけ解凍できます。肉質も良く、日々の炒め物やお弁当でフル回転しています。2.4kg(300g×8パック)からで、冷凍庫と相談しながら容量を選べます。

北の凍れ豚こま切れ(更別村)を見る

③ 厚切り塩銀鮭(千葉県銚子市・銚子東洋)

これも我が家のヘビーリピート。正直に言うと、スーパーで買う鮭よりおいしいです。厚切り(1切れ約110〜150g)で食べごたえがあり、訳あり(規格外)ですが鮮度や風味は通常品と変わりません。焼くだけ・ムニエル・炊き込みと使い回しが効いて、子どもの朝ごはんにも重宝します。1.5kgからで、定期便も選べます。

訳あり厚切り塩銀鮭(銚子市)を見る

端数は少額の返礼品で埋める

控除上限はきっちりキリのいい数字にはなりません。我が家は、メインの返礼品で大枠を使ったあと、残った数千円の端数を少額の返礼品で埋めるようにしています。上限を1円も余らせず、かつ超えない——この「端数調整」用に、4,000円前後で頼める食品をいくつかブックマークしておくと便利です。

我が家の端数調整の定番は、熊本市のくまモンの熊本ラーメン(4,000円〜)でした。乾麺で日持ちし、子どもも食べやすい味なので重宝しています。

くまモンの熊本ラーメン(熊本市)を見る

※この返礼品は本記事の執筆時点(2026年6月)で販売期間が終了しています。季節ごとに再出品されることが多い商品のため、リンク先で最新の販売状況をご確認ください。在庫がない場合は、同じように少額で日持ちする食品(乾麺・缶詰など)を端数調整用に探すとよいです。


まとめ表:育休中のふるさと納税チェックリスト

項目ポイント
控除上限の決まり方その年(1〜12月)の課税所得で決まる。育休で所得が減れば上限も減る
育休給付金の扱い非課税。年収・上限計算には含めない
年初から丸ごと育休の年課税所得がほぼゼロならふるさと納税のメリットは消える(寄付が全額自己負担に)
上限の計算去年ではなく今年の見込み年収で。サイトのシミュレーターを使う
寄付額の目安見込み上限の8割程度に抑えて下振れに備える
共働きの工夫所得のある配偶者名義を活用(控除は本人の所得からのみ)
ワンストップ特例確定申告をすると無効。医療費控除をする年は寄付金控除も確定申告に含める

まとめ:制度は同じでも、自分の所得は毎年変わる

ふるさと納税は、何年やっても「お得な制度」であることに変わりはありません。ただ、そのお得さの大きさは、自分のその年の所得で決まります

毎年やってきたからこそ、今年は「いつもの感覚」で押し切らずに立ち止まれました。育休・産休・転職・退職——収入が大きく動く年は、ふるさと納税も一度立ち止まって計算し直す。たったそれだけで、「2,000円のつもりが数万円の持ち出し」を避けられます。

我が家は今年、枠は縮みましたが、楽天ふるさと納税で見込みの8割を寄付しました。縮んだ枠の中でも、子どもが喜ぶ返礼品はしっかり選べます。制度を正しく使えば、育休中でもふるさと納税はちゃんと味方になってくれます。

我が家が毎年使っている楽天ふるさと納税は、こちらから寄付先・返礼品を探せます。普段の楽天の買い物と同じアカウントで、寄付履歴やワンストップ申請まで一元管理できるのが便利です。Amazonをよく使う方は、Amazonふるさと納税でも同じように寄付先を探せます。使い慣れたほうで選んでください。


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よくある質問(FAQ)

Q1. 育休中でもふるさと納税はやったほうがいいですか?

その年に課税される給与所得がいくらかによります。年の途中まで働いていた(または年の途中で復帰する)なら、その分の所得に応じた上限の範囲で、やる価値はあります。一方、1月から12月まで丸ごと育休で課税所得がほぼゼロなら、控除する元の税金がないため、ふるさと納税のメリットはほぼ消えます。まずは今年の見込み年収でシミュレーションしてみてください。

Q2. 育休給付金は年収に含めて上限を計算しますか?

含めません。育児休業給付金は非課税で、所得税・住民税の対象外です。ふるさと納税の上限計算では、あくまで課税される給与収入だけを使います。

Q3. 上限額がはっきりしないのですが、どうすれば安全ですか?

見込み上限の8割程度に抑えるのがおすすめです。育休中は復帰時期やボーナスの有無で実際の所得が見込みからずれやすく、上限ぎりぎりを狙うと下振れしたときに超過分が自己負担になります。確実に「実質2,000円」で収めたいなら、余裕を持たせるのが安全です。

Q4. 共働きで自分が育休中です。夫(妻)の名義でやってもいいですか?

問題ありません。ふるさと納税の控除は寄付した本人の所得からしか受けられないため、所得のある配偶者の名義で寄付すれば、その配偶者の上限の範囲で控除が受けられます。育休で自分の枠が縮んだぶん、所得のある側を活用するのは合理的な選択です。ただし支払い・申し込みの名義は、控除を受ける本人にそろえてください。

Q5. 出産した年です。ワンストップ特例で大丈夫ですか?

出産費用などで医療費控除の確定申告をする予定があるなら注意が必要です。確定申告をするとワンストップ特例の申請は無効になります。その場合は、ふるさと納税の寄付金控除も確定申告の中で一緒に申告してください。逆に、医療費控除をせず寄付先が5自治体以内なら、ワンストップ特例のままで問題ありません。